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記事No 1483
タイトル 諸国漫遊記―大和国偏より抜粋
投稿日 : 2022/07/12(Tue) 13:55:08
投稿者 渚GM
参照先
アヅマ国首都、ミヤコからやや離れた場所に位置する大和国。
狐憑きと蔑称されながらも一国の主となった冒険者の治める地。
天に従う一方で、外国の文化を取り入れ独自の発展を遂げる彼の国を敵視できない理由の一つがその国力である。
険しい山々に囲まれた地勢に加え、異国の武器や技術を取り入れた精強なる兵士。
その兵士達の中から選ばれた二つの精鋭部隊は、彼らだけで一国の軍と渡り合えるとまで噂される。

一つ、陽狼衆。
白を基調とした装備で統一され、白狼衆とも呼ばれる彼らは主を守る盾であり、敵を打ち砕く矛である。
戦場においては味方を奮い立たせ、敵を震え上がらせる大和国の最強集団である。

一つ、陰狼衆。
闇より主を守る隠密集団であり、長と副長以外を除き、お互いの名前も顔も種族も何一つ知らない闇の集団。
戦場に出れば、何人たりとも後ろへ通さない鋼鉄の軍団と化す。


そして新たにもう一つ。
異国の武器に頼らずアヅマ由来の得物を用い、弓鉄砲を恐れず、いかなる敵も斬り払う。
嘗ては主を守るためにその命を燃やし、なにがあろうとも揺るがぬ忠義を示し、その身を血に染めた漢たち。
熱き誠の志を胸に、彼らは再び赤い衣へと袖を通す。

一つ、赤狼衆。
元赤誠組の隊士たちを中心に編成された乱戦特化集団。
市街地や室内での戦いの他、隊内の連携により無勢で多勢を打ち砕く事を得意とする。
赤誠組の頃から達人揃いであったが、異国の文化に触れてその力はさらに高まったようだ。


ここまでを見れば大和国がいかに精強な国かおわかりいただけるだろう。
しかし安心してほしい。彼の地を治める天城家当主は大和の、ひいてはこの国全ての繁栄を望んでいる。
そんな彼が徒に他国を侵略し、戦火を広げることはないだろう。
私のこの言葉を疑うのであれば、ぜひ彼の地に足を運んでみてほしい。
食料や文化。そして何よりも、人々の顔には笑みが溢れている。
私はいつの日か、この笑顔が国中に溢れる日が来ることを期待している。

著 大河内真田丸

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